「源氏物語」の作中人物・六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)について
平安時代中期に紫式部によって書かれた「源氏物語」には六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)という登場人物がいます。元東宮(皇太子)妃という高貴な身分で、眉目秀麗なうえに教養もあり、光源氏より年上であるということ以外、完璧ともいえる女性でした。しかしプライドの高さから恋人の光源氏に素直になることが出来ず、次第に疎まれていきます。源氏の君は葵上(あおいのうえ)という正妻がいるのも関わらず奔放に恋愛を重ねてゆき、六条御息所は大変な嫉妬に苦しみます。光源氏を引き留めたい気持ちと自分をないがしろにすることへの恨み、また相手の女性への強烈な嫉妬によって❛生霊❜になり、ついには相手の女性を取り殺してしまいます。これは物語ですが、平安時代には❛生霊❜や❛祟り❜が真剣に信じられていました。現在でも実際に男女関係のもつれで無意識に❛生霊❜になることがあります。しかも❛生霊❜になった本人にはその自覚がありません。私はこれまでの鑑定経験から、複雑な恋愛関係は悲劇をもたらすことが多いのだとつくづく思い知らされました。※画像は車争(くるまあらそひ)図=葵祭で鉢合わせする正妻の葵上と六条御息所の牛車